濃厚なMUTE BEATを浴びた夜

日ごろ色々とお世話になりっぱなしの陽介山さんのおかげで、同居人とフリーペーパー"Riddim"の25周年/300号発行記念として行われたMUTE BEATの1日限りのリユニオンライブに行けるという僥倖があり、リキッドルームまで行ってきました。

MUTEBEATは何度かメンバーチェンジをしていますが、この日のメンバーは

という超がつくほど豪華な布陣。加えて、MURO,DJ KRUSH,DOUBLE-HといったDJがフロントアクトをつとめるというとんでもない内容。

2時間のDJセットの後、21時。
薄暗いブルーの照明のステージに、dubミックスが施された名曲"AFTER THE RAIN"が鳴った瞬間から、3度目のアンコールの"what a wonderful world"が終わった23時過ぎまで、ステージ中央のほぼ最前列でMUTE BEATの洪水を浴び続けました。

MUTE BEAT - AFTER THE RAIN
MUTE BEATの素晴らしさは、ダブバンドの日本における先駆者という功績はもちろんの事、日本人好みの叙情的なメロディと、現在の各メンバーの活躍ぶりが証明する卓越した演奏力が可能にする最高峰のアンサンブルにあると思います。一緒に行った同居人はMUTE BEATを聴いたことが余り無かったにもかかわらず、終わった後に「やっぱりものすごいうまい演奏って、聴いてて単純に気持ちいい」と、すっかりライブの余韻に陶酔していました。

後方右手、巨大なアンプの前に腰掛けた松永さんが微動だにせずに黙々と奏でる、まるで潜水遊泳していくかのような重く深いベースラインと、後方中央で、端正で全く無駄のないアスリートのようなビートを叩くGOTAさんのドラムがリディムを形成し、そこに後方左手から朝本さんのツボを押えたキーボードが中音域を支配してリズムに厚みと、メロディに彩りを加え、静謐なタッチのトランペットのこだまさんと、KEMURIでも後方からギラギラとした目つきで熱い音色のトロンボーンを吹く増井さんがステージ前方でオーディエンスを対峙する。20年前にピテカントロプスで繰り広げていたであろうその様子が、それぞれのキャリアを経て再び集まったライブなのだから、打ち抜かれないわけがないわけです。

僕も終演後も強烈な多幸感に包まれたまま、日が明けた今日もあの夜を思い出そうと、MUTE BEATばかり聴いています。

間違いなく今まで見たライブのベスト5に入る内容でした。
おめでとう、そしてありがとう、Riddim.

ナンバー・ゼロ・バージン・ダブ

ナンバー・ゼロ・バージン・ダブ