新宿から2時間で行けるお手軽旅行、御岳山が割と良かった

mitake 2015


予定は何も決まってない連休のある日、遠出するのは面倒くさいし、わざわざ混んでる海水浴場に行くなんて絶対に嫌だ。
という負のテンションで行ってみた御岳山への旅行が割と楽しかった。


御岳山は東京の西側、青梅市にあり、ハイキングやトレッキングで賑わう奥多摩の手前にある。
中央線で青梅行きに乗り、青梅から奥多摩行きの電車に乗り換える。


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いつも乗ってる中央線って、こんな田舎まで走ってるんだなぁと感心しつつ御岳駅で下車し、駅から3分ほど歩いたところにあるバス停からケーブルカーの駅へ向かう。


mitake 2015
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終点のバス停からケーブルカーまでの駅は坂がかなり急だ。4歳児と一緒に歩いたが大人でも結構きつい勾配。


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ケーブルカーは10分ぐらいかけてゆっくりと登る。先頭は子どもがひしめく特等席だ。
フジロックに行った時にロープウェイに乗った際、乗り物酔いしやすい自分は乗車1分でグロッキーになってしまい、その日一日を完全に無駄にした。
それ以降、山に行く際はロープウェイを使わなくていいルートがあるか必ず調べるようにしている。
御岳山は標高も低いのでロープウェイを建てる必要もない。ありがとう、低い山で十分だ。



頂上の駅は売店も充実していて、無料の休憩所もあった。
しばらく駅前で休憩した後、宿のある神社方面に向かう。




当たり前なんだけど、とにかくひたすら登る。こんな山の中に資材を輸送して道を舗装し、家を建てたんだなぁと感心しつつ登る。
4歳児も休み休みなんとか登っていたが、途中で遭遇した外国から観光できた感じのグループにいた同い年ぐらいの男の子は延々弱音を吐きながら登っていた。
言葉はわからないがニュアンスと表情で歩きたくないと駄々をこねているのが、なんとなく伝わってくるから不思議だ。




そうこうしていると頭上(勾配がありすぎて本当に頭上)に茶屋っぽいものが見える。スマホで地図を出してみると、宿もすぐそこっぽい。もう、ここで一旦休もう。



登り切ってみると、宿と食事処が集まる小さな通りがあった。
とりあえずさっき見えた売店に入って、アイスコーヒーとかき氷を頼む。



何十年も前からここにあったような佇まいの落ち着く店内。お店の人も観光地にありがちなビジネスライクな感じでもなく、かといってウェットな感じも無い。全部がちょうどいい。窓の外から西東京の町並みが見える。

普通のアイスコーヒーだけど、歩いてきたせいか妙に美味しい。一緒に出てきた小さなせんべいを齧りながら、ぼーっとする。
香料と着色料と砂糖しか入ってないイチゴシロップのかき氷を4歳児が美味しい美味しいといって必死に食べる。




後ろの席にいたドイツ人の男女グループが日本語を教え合ってて、「カマイマセン、カマワナイ」「カマイマセン、カマワナイ」と、30分ぐらい延々と「構わない」の使い方をひたすらレクチャーしていた。
そんなに使える言い回しなのか、「構わない」。


登山の疲れも少しとれたところで投宿。この日はネットで予約していた、この界隈ではそこそこ有名らしい宿をメールで予約していたが、前日になってオーバーブッキングだったので別の宿を手配したからそっちに案内すると言われていた。まぁ、泊まれないよりはマシかと思いつつ、泊まる予定だった宿に行き、振替で手配してもらった宿に案内してもらう。
ガラクタだらけの雑然とした宿の玄関。振替の宿へ向かう途中おじさんは全く悪びれることもなく、最近外国人が多くてとか急に滝行に行きたいとか言い出すから困るとか、どうでもいい事を話していた。


振替になった宿は60近い夫婦だけで経営している宿で築年数は古いものの、当初泊まる予定だった宿より遥かにこぎれいな宿だった。部屋は全部で5,6室あるようだが、今日泊まるのは我々ともう1組だけ。
おかげで食事もお風呂もゆっくり寛いで楽しむことが出来た。怪我の功名だ。




1泊2食で8000円ぐらい。朝晩共にふつうに美味しい食事を頂いた。標高1000mも無いし、バスやケーブルカーを使ってショートカットしたとはいえ、割と疲れたんだろう。
ビールも日本酒もいつもより美味しく感じられ、食後は早々に眠くなり22時前には眠っていた。

帰りは沢井駅で途中下車し沢井酒造で昼酒。川のせせらぎが聞こえるテーブルで蕎麦や味噌田楽、湯葉などを肴に澤乃井の生原酒を飲む。街中での昼酒とは違い、アルコールが身体を回る前に気持ちが軽く高揚したのは、景色のせいだと思う。

すぐそばの河原では川遊びをする親子に混ざって、僕らも川の浅瀬で小一時間遊んでから中央線に乗って帰宅。
家に着いたのは15時前。車の無い子連れには、旅行に行ってまだ夕方にもなっていない時間に帰れる手軽さが、とてもありがたかった。

紅葉の季節になれば初夏とは違った景色が見られるだろう。また遊びに行きたい。