ベビーカーと夜




子どもを連れて友人宅へ行き、深夜まで飲んだ帰り。
タクシーの来ない最果ての駅からベビーカーで眠る子どもと暗い夜道を30分ぐらい歩いて帰っていた。

時々勢い良く車が走る以外は何も無い道をひたすら歩いてる時、適当なところでこの子を放置したらどうなるんだろうという妄想から来る薄い恐怖感の一方で、2人しかいない事が強く浮き上がってくる妙な安心感があった。

絵を描く人はああいう体験をした時にペンを取るのだろうと思った。